こんにちは、先日「AI分析でわかったトップ5%の社員の習慣」という本を購入しましたので、そのレビューをしたいと思います。簡単に要点を説明しますと、著者である越川慎司氏が代表を務めるクロスリバー社が行った605社に対する人事評価を行い上位「5%」がどういった行動や思考をもって仕事に取り組んでいるのか、またそこに再現性はあるのかといったことが記してあります。この行動と思考を参考にするだけで短い時間で結果を出し続けることができるはずです。
本書では序章から第5章の全6章で構成されており、各章の内容は以下の通りとなっています。
・序章 AIで1万8000人を分析してわかった、ずば抜けた結果を出す人の五原則
・第1章 良かれと思ってやってしまう「95%社員」の行動
・第2章 トップ「5%社員」のシンプルな行動と思考
・第3章 トップ「5%社員」の強いチームをつくる発言
・第4章 トップ「5%社員」のすぐやる習慣
・第5章 今日からできるトップ「5%社員」のルーティン
ではよろしくおねがいします。
「5%社員」にアンケートやヒアリングを行ったところ、高い頻度で出てきた名詞が「結果」や「目標」で、そして動詞では「達成する」「成し遂げる」「認められる」といったものが多く使用され95%の一般社員より3倍以上使用されていたそうです。95%の一般社員は「失敗したけど、頑張ったし、みんなと協力できたから良かった」と考えます。しかし「5%社員」はそうではなく、どこかに失敗の原因があったのではないか?と考え、失敗の発生原因を突き止め次の行動で修正していきます。
次に「5%」社員は仕事は量ではなく質だと考えます。現在は働き方改革関連法が施行され、長時間の労働が規制されました。それに伴ってジョブ型の成果主義を導入する企業が増え、労働によって生み出された成果や価値の質が評価される時代にシフトしてきました。また「5%社員」は人の懐に入り込むのがとても上手です。「返報性の原理」を理解しています。これは人は何か施しを受けたとき、お返しをしなければならないという気持ちなることです。自分から腹を割って話すことで相手の精神的なハードルを下げる効果があり、様々な情報を聞き出すことができます。
95%の一般社員は作業充実感に浸る傾向があるようです。例えば夜中まで会社でダラダラと作業することだったり、重要性のない資料作りに時間をかけたりすることです。その根底にある考えは「でも」「しかし」「やっぱり」等のネガティブな思考がそうさせてるのだと本書では記載されています。メール返信に関しても「5%社員」は重要度を重視するそうです。大体の人は緊急性があるものから処理していきがちですが、目標達成思考においては重要度が高いものに時間を割かなければなりません。
また「5%社員」はオン・オフの切り替えが非常にうまく、パフォーマンスを落とすことなく休息明けの仕事に取り組めるそうです。では「5%社員」はいったいどういったオフを過ごしているのでしょうか?一つは好きなことを自分で選んで行うということだそうです。買い物でも読書でも何でも良いのですが、ポイントは自分で選ぶということです。これは「自己選択権」に人は幸福感を感じるからだそうです。次に適度な有酸素運動をすることです。「5%社員」はランニングやヨガ、ピラティスをしている人が多く、そのなかで人脈を広げる人も多いようです。三つめが読書です。現代はスマホやパソコンに触れる機会が多いため、目が疲れやすい原因の一つです。読書にはインプットはもちろんデジタルデトックスの効果も期待できます。夜寝る前に読書を習慣付けている人が多いようです。
「5%社員」に新たな挑戦に対してメリット・デメリットをどのように捉えているかをヒアリングしました。もちろんデメリットがあることは重々承知の上、「失敗を成功へのステップと捉えるならデメリットになり得ない」そういった回答が多かったそうです。やはり「5%社員」は成功する唯一の方法は、たくさんの失敗をすることであることを知っていますので、挑戦することをデメリットに感じていないのかもしれません。また意外に思うかもしれませんが、完璧主義者はあまりいないようです。だいたい8割位の精度に目標値を定めることにより、精神的にも楽になりさらにより短い時間でより大きな成果を残すということにもつながります。
トップ「5%社員」の一番多い発言は「今ちょっといい?」だそうです。同僚と距離感を取るのがうまく、不快に思われないそうです。しかも大抵そういう人は外交的で積極的な人かと思っていたら、実際には内向的な人が多いようです。また心理学では「ザイオンス効果」というものがあり、これは単純接触効果とも呼ばれており、繰り返し接するとその人に対する好感が高まるといった心理効果です。組織内で円滑なコミュニケーションを取るためには、特段の用がなくても同僚に話しかけて相手に関心を持ち、良好な人間関係を構築する必要があります。また特徴的だったのは「〇〇をしよう!」「〇〇をやってみよう!」などのポジティブな発言が多いといった調査結果があるようです。レッツという前向きな言動でアクションを決め、締めくくろうとするのです。
「5%社員」の社員が働く時間を増やさずに成果を上げて、評価や報酬を上げるのは、時給を上げることと一緒と考えています。そのためには「信頼を築くこと」が極めて重要だと本書では述べています。良好な信頼関係を築くには、先に相手に何かをやってあげること(Give)が重要です。これも先ほど出てきた返報性の原理で、お返ししたくなる心理効果です。「5%社員」の大きな特徴は「行動ファースト」であるということ。「動きながら考える」失敗した後こそがチャンスだと考えます。自ら考え、すぐに行動できる人、そして「なぜ」を繰り返し問いかけて行動してくことが大切です。
以上となります。トップ「5%社員」が実践している行動であり思考法はまだまだ本書には記載されております。すべてを実践していくことは非常に大変ですが、一つや二つは真似できることがあるのではないでしょうか。大切なのは少しづつでも継続していくことが重要となります。こういったことを少しでも実際の営業活動で活用していきましょう。
おわり
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