ORIGINALS|人とは違う営業マンになる為に!!

書籍

こんにちは、Shigeです。今回はアダム・グラント氏の「ORIGINALS」を読んで学んだことを書き記していきたいと思います。さっそくですがこのアダム・グラント氏(1981年8月13日生まれ)は、アメリカの心理学者であり、現在、ペンシルベニア大学ウォートンスクールの組織心理学を専門とする教授です。彼の最初の著書「GIVE&TAKE」で世界27ヵ国で翻訳され非常に影響力のある経営思想家です(ウィキペディアより)。

今回のこの「ORIGINALS」の内容は、あなたはオリジナリティあふれる人ですか?と聞かれると、ほとんどの人が自分のオリジナリティに自身がないというのが世間一般の回答だと思います。ですが著者は誰でもオリジナリティがあり創造力を高めることができると記しています。この本のまえがきにも書いてある通り、世界の見方だけでなく、生き方さえも変わってしまうかもしれない。さらには、この世界を変えていこうと決意するきっかけになるかもしれません。

この本は全8章で構成されています。その中でも気になった所や学びになった所を抜粋してご紹介していきます。

こんな悩みを抱えている人におすすめ

・みんなと同じで自分の独創性が見つけられない

・会社内での自分の立ち位置や発言するタイミングが分からない

・いいアイデアがどうやって生まれたのかを知りたい

変化を生み出す「創造的破壊」

original(形容詞)何かが生じたり、進展したり、派生したりする、発端や源になる性質

original(名詞)唯一無二または独特な性質をもつもの。魅力的または興味深い形で、ほかとは違う人。奇抜な行動を起こす人、あるいは発明の才がある人。

心理学者の研究により、業績の達成には「コンフォーミティ」(同調性)と「オリジナリティ」(独自性・独創性)という二種類の方法があることがわかっています。しかし、完全にオリジナルというものなど存在せず、どんなアイデアも私たちが学習してきたことが何らかの影響を与えているのです。本来オリジナリティは、創造性(クリエイティビティ)に端を発するが、本書では「みずからのビジョンを率先して実現させていく人」と定義しなおし、誰もが「オリジナル」になれるのだと言っています。

政治心理学者のジョン・ジョスト率いるチームが研究を行い、望ましくない現状に対して人々がどのような反応をするかを探ったところ、アフリカ系アメリカ人はヨーロッパ系アメリカ人と比べ、経済状況への満足度が低かったが、「経済の格差は正当で当然なもの」と認識していた。最低所得者層では、経済格差は必要であると考える人が最高所得者層よりも一七パーセントも高かった。つまり最低所得者層は、最高所得者層よりも「現状を支持する傾向がある」ことがわかりました。既存のシステムを正当化すると、心が落ち着くという効果があり、これを人は「感情の鎮静剤」として無意識の内に利用しているようです。

神童と呼ばれた人が大人になって世界を変えることはまれです。ではなぜ、天才児は才能にあふれているのに、世界を進歩させるようなことを成し遂げられないのかというと、「オリジナルであること」、つまり独創的なことを率先して行う術を学んでないからです。天才児たちにとっては「良い成績をとろう」や「良い演奏をしよう」という意欲が足かせになっています。心理学者のトッド・ルバートとロバート・スターンバーグは、「成果をあげたいとという欲求が中程度を超えると、創造性が低下することが実証されている」と述べています。

私たちはオリジナリティには徹底的にリスクを冒すことが必要だという考えに囚われていないでしょうか。経営管理学研究所のジョセフ・ラフィーとジー・フェンは、「起業する際には、本業を続けるのとやめるのではどちらがいいと思うか?」という質問をし調査を行いました。たいていの人は本業をやめ起業に専念したほうが有利だと予測すると思います。しかし研究の結果はその逆でした。本業を続けた起業家は、やめた起業家よりも失敗の確率が三三パーセント低かったのです。リスクを嫌い、アイデアの実現可能性に疑問をもっている人が起こした会社のほうが、存続する可能性が高いということです。現在私たちの社会でも終身雇用が終わりつつあり、ジョブ型雇用を採用する企業も出てきました。いつ独立しても良いように少しずつでも副業の準備をしておく方がよいかもしれません。

大胆に発想し、緻密に進める

みなさんは電動立ち乗り二輪車の「セグウェイ」を覚えているでしょうか?ニュース雑誌「タイム」はセグウェイを「この一〇年でトップテンに入るテクノロジーの大失敗」と呼びました。しかし、当初はあのスティーブ・ジョブスや投資家ジョン・ドーア等が絶賛し買収したいと名乗りをあげるほどでした。なぜビジネスに精通した大物たちが評価を誤ったのでしょうか。

私たちは世界にはオリジナリティが欠けていると思い込んでおり、新しいアイデアを出すことさえできれば全てうまくいくと思っています。しかし実際は、オリジナリティを阻む最大の障害はアイデアの「創出」ではなく、「選定」であると言っています。むしろ、斬新なアイデアの中から、適切なものをうまく選び出せる人がいないことが問題となっています。

セグウェイを発明したのは、数多くの発明をしてきたテクノロジーの達人であるディーン・ケーメンです。ケーメンは開発時、他人の意見を聞こうとはしませんでした。アイデアが盗まれることを恐れ、また、コンセプトを公にするのは時期尚早であるとして、秘密を守り続けました。そして彼だけでなくチーム全体としてもセグウェイを買いかぶりすたのでした。この「自信過剰」という傾向はとくに乗り越えるのが難しいようです。アイデアが浮かんだときの、「これだ!」という興奮や、達成感で舞い上がってしまうのが要因です。

また、スティーブ・ジョブスがセグウェイの可能性を見誤ったのは三つの大きな要因があります。それは、「分野における経験不足」「思い上がり」、そして「熱意」です。まず経験ですが、ある特定の分野において経験がある先駆者であっても、他分野での予測にも長けているかというと必ずしもそうではありません。直感は、自分の経験が豊富にある分野においてのみ正しいと研究でも明らかになっています。そして二番目の要因「思い上がり」ですが、過去に成功を収めている人ほど、新しい環境に入ると業績が振るわないということがある調査でも裏付けされていかす。

最後の三番目の「熱意」です。セグウェイのプレゼンテーションのなかで、ケーメンはセグウェイの重要性や未来の問題を解決出来ることを情熱的に語りました。ノースイースタン大学教授、シェリル・ミットネスの研究では投資家のスタイルが「直感的」か「分析的」かで判断が違ってくるという調査を行ったところ、直感的な投資家ほど、起業家の情熱に左右される可能性が高いことが分かりました。ジョブズは直感を重視するスタイルゆえに、ケーメンの情熱に流されやすい状態にありました。真の熱意は、外側に表れる感情からはわかりませんし、起業家として成功するかどうか、その要因の本質に、外交的か内向的かは関りがありません。

この1章と2章ではオリジナルとはどういう人の事を指すのかということと、セグウェイを例として失敗する要因には何が関係しているのかを明らかにしました。今回はここで終わりとなります。次回は3章以降のお話を書いていきたいと思います。

つづく

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