WHO YOU ARE|困難を生き抜くチームをつくる

書籍

こんにちはshigeです。今回はベン・ホロウィッツ著の「WHO YOU ARE」をご紹介したいと思います。この本の内容としては、主に企業の文化についての本となります。冒頭にも書かれているとおり、「偉大な文化があっても、偉大なチームはつくれない。プロダクトがダメなら文化が優れていても企業は失敗する。」それでも企業には文化が最も必要であると書かれています。

さっそくですが、この本では文化を語るうえで4名の人物に焦点を当てています。トゥーサン・ルーベルチュール、武士道、シャカ・サンゴール、チンギス・ハン、この4名が組織をつくるうえで駆使したテクニックやリーダーたちがどういった考えを持っていたかなど、文化だけではなくリーダー論まで網羅されています。それではよろしくお願いします。

トゥーサン・ルーベルチュール

1743年サン=ドマングという所で生まれた。現在のハイチ。当時はフランスの占領下にあって、黒人は奴隷として扱われていた。人類の歴史上一つしかない奴隷革命のリーダー。1801年7月7日、全島を掌握しサン=ドマングの総督となる。新憲法によって奴隷制度を廃止する。

ルーベチュールが使った7つのテクニック

1うまくいっていることを続ける
2ショッキングなルールをつくる
3服装を整える
4外部からリーダーシップを取り入れる
5何が最優先かを行動で示す
6言行を一致させる
7倫理観をはっきりと打ち出す

武士道

侍にとって文化はどんな意味を持っていたのか。侍にとって文化は行動規範だった。つまり、価値観ではなく徳(善い行い)の体系が文化だったようです。いわゆる企業理念には意味がなく、行動することに意味がある。そいった実践の積み重ねの文化だったのです。また、武士の心得として、8つの徳に基づいて行動しています。それは、義、勇、仁、礼、克己、誠、名誉、忠義です。本書ではこの中でも3つに絞って説明しています。

名誉

侍は名誉を、切っても切り離せない人格の一部と考えていた。名誉がなければほかの徳に価値はなく、けだものと同じになってしまう。それほどまでに名誉にこだわっていました。しかし、たとえ名誉な行動をとったつもりでも、無作法であればダメです。これを補足する規定が必要とされたのです。それが「礼」です。

礼とは、さまざまな状況において侍が取るべき振る舞いを細かく定めた、一連の作法です。礼儀が他者への深い愛と尊敬を表す最良の手段だという信条があります。近年アメリカには共感が欠けているとツイッターで愚痴るばかりだと書いてあるが、日本でも同じではないだろうか。

武士の「誠」という考え方は、もともと孔子に由来している。「すべては誠実にはじまり、誠実さに終わる。誠実でなければ、何もないに等しい」。武士の文化の中では正直さが鉄則だったため、「武士に二言はない」とされ、言葉は神聖なものとみなされた。

シャカ・サンゴールの物語

19歳の時、殺人の罪で19年間服役し、7年も独房にいた男性。刑務所の中には5つのギャング団があり、その中の1つを仕切っていた。そんな彼がどうやって団をまとめ上げたのか、どうやって他の団から一目置かれる存在になれたのか、そのテックニックを見ていきましょう。

文化は人を変える

本当の企業文化を知るには、管理職ではなく新人の振る舞いを見ると良いようだ。なぜなら、そこには「ハイゼンベルクの不確定原理」の罠が待っているからです。経営者が管理職に質問しても、経営者が聞きたい答えしか返ってこず、正しい問題点を見つけることができないからです。

掟に生きる

偽善的なリーダーは、言行一致のリーダーに取って代わられる可能性が高い。リーダーが掟に従って行動することで組織文化が確立するだけでなく、リーダーとしての立場も強固になる。

組織文化はすべてに波及する

職場で失敗した人をいじめる様な文化に加担していても、仕事場を出たらそんな態度を捨てられると思っている人も多い。しかし、それは不可能だ。いったん身につくと、どこに行ってもそれがでるようになる。それがさらに他の社員に伝染する。

チンギス・ハン

チンギス・ハンは歴史上最も優れた軍事指導者だ。今の時代、多様性のある文化を築くのに苦労している企業は多い。しかし、チンギス・ハンは1000年も前にこのスキルを自分のものにしている。中国とペルシャとヨーロッパの人々を支配化に収め、イスラム教、仏教、キリスト教信者を統治している。そのテクニックを見ていきます。

実力主義

もともとモンゴルは血縁からなる王族によって統治されていた。しかし、チンギス・ハンは世襲制の貴族の称号を廃止し、階級制度も廃止し、すべての男性を平等にした。モンゴルの住居に使用されたフェルトが由来だが、チンギス・ハンは自国民を「フェルトの壁の民」と呼んだ。全員がひとつの同じ部族であることを表す表現をしていた。

忠誠心

チンギス・ハンは人とは違う見方で忠誠心を捉えていた。忠誠をお互い様だと捉え、自分にも大きな責任があると考えていた。征服者には珍しく、部下の将軍を一度も罰したことはなかった。内部の人間に接するのと同じ倫理で外部の人間に接することを求めた。

多様性

チンギス・ハンは戦争のしきたりを劇的に変えた。征服した地の貴族を処刑し、兵士たちを自分の軍に組み入れた。他にも、女性を誘拐して結婚相手として売り渡すことを法律で禁じたり、すべての子供を摘出子とし、偏見を排除した。そして、おそらく世界ではじめて、完全な宗教の自由を実現した。

以上で終わりとなります。この本をとおして、チームつくりのテクニックやリーダーとしての振る舞い方など学べる事がたくさんあります。今回紹介したエピソードの他にも、まだまだたくさんのテクニックが書かれています。登場する4人のテクニックを真似て自分のものとしていきたいですね。

おわり

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